第5回「権利関係(民法等)」での点の取り方 じっくり焦らずが重要
今回から権利関係の分野の話になります。
最初のノリでお気づきかも知れませんが、執筆者変わりました!
別に、前回までの執筆者がクビになったわけではありませんのでご安心を!
さて、ここには、受験者の多くを苦しませる民法という強大な敵が存在します。
はっきり言います。民法等は難しいです(年々難しくなってきています)。
この権利関係の分野で7点以上得点できる方は、基礎が出来ているということになります。
じっくり基礎を積み重ねて合格ラインを目指しましょう!
ところで民法等って何?
宅建士試験で出題される民法その他関連法をまとめてこう呼んでいます。
具体的には・・・
民法、借地借家法、不動産登記法、区分所有法の4つ法律です。
各法律の出題割合
民法等の分野では「14問」の出題が7年間続いているため、今後もこの問題数前後のまま推移していくと予想されます。
例年の出題数の内訳は、
民法・・・・・・・10問
借地借家法・・・・ 2問
不動産登記法・・・ 1問
区分所有法・・・・ 1問
このようになっています。民法だけでも宅建業法の半分の出題数がありますね。
敵を知ろう!民法の出題形式
これは問題文を見てもらえればわかりますが、大きく分けると
①民法の条文に規定されているものはどれか
②民法の規定及び判例によれば正しい(誤っている、該当する/しない)ものはどれか
の2パターンがあります。
他の分野では個数問題や組合せ問題が出ているので、今後民法等でも出題される可能性は大いにありますので、あくまで出題の基本形と思ってください。
民法の勉強にあたって
民法の出題範囲は広大です。条文数は1,000を超えています。
では、受かるための勉強方法は・・・?
簡単です。まずは【よく出るところを勉強する】だけです。
参考に、過去12年の分野別出題数です。
民法等 | ||
---|---|---|
順位 | 項目 | 出題数 |
1位 | 借地借家法(借家権) | 13問 |
2位 | 不動産登記法 | 12問 |
3位 | 抵当権 | 11問 |
3位 | 相続 | 11問 |
3位 | 区分所有法 | 11問 |
6位 | 代理 | 10問 |
6位 | 賃貸借等 | 10問 |
6位 | 借地借家法(借地権) | 10問 |
9位 | 債務不履行・解除・手付・同時履行 | 9問 |
10位 | 不法行為等 | 8問 |
この中の民法の分野は・・・
抵当権、相続、代理、賃貸借等、債務不履行・解除・手付・同時履行、不法行為等です。
民法の勉強方法
過去に出た選択肢の正誤を正確に判断できるレベルまでは取り組みましょう。
そこで、ひとつ心がけて頂きたいのは、可能な限り「図」を描くという作業をすることです。
権利関係の正誤を問うものが多いですからね。問題文を図にして、「この図は過去問やってるときに見たことある」となれば、あとは落ち着いて選択肢を読めば1点です。
しかし、同じ問題でも、過去に出てない条文からの出題もあります。むしろそれが普通です。
ですが4肢択一なので、知っている肢が外せたり、実はそれが正解(選ぶべき肢)で他の肢は難しい論点を書いてあるだけということもあります。
深く勉強すれば民法に対する正答率はあがりますが、ほかの分野に時間をかけたほうが合格する確率はあがります。
次号へ向けて
特効薬(暗記で一本つり)が少ないため、すぐ得点に結びつかない分野です。
神経質にならないこと。民法については、これが一番の勉強法かもしれません。