宅建士試験は難易度が上がる?(難化?)

平成27年度から"宅建士"試験となり、従来の試験と制度が変わるかもしれないとの予測がなされていますが、受験生にとっては気になるところです。特に士業試験となり、難易度が上がる(難化する)のではないか?とうわさされていますね。

本当のところ、試験の難易度が上がるか否かは現時点ではわからないものです。専門学校内部でも情報が錯綜している状態です。そのため、他の様々の事象から推測するしかないでしょう。以下は全て単なる推測にすぎません。

平成27年度の合格点(合格基準点)、合格率は?
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合格点リサーチ

宅建主任者(宅建取引士)の数をどうしたいのか?

士業資格試験ではよくあることですが、士業者の社会的需要に応じて合格者や合格率を調整しようとする動きは必ずあるでしょう。それにより受験者数も大きく変動し、受験生が大きく振り回された事例もあります。

もし、国などが宅建主任者(宅建士)の数を減らしたいと考えているなら、当然試験の難易度は上がるでしょう。その逆もしかりです。

合格者数は毎年3万人前後、登録者数も増加し続けているため、数を減らして過当競争を回避したいと考えているかもしれませんね。また、都心部は飽和状態であり、日本の人口減少が予想されているなか、長期的な需要増加は望めないでしょう。(これは他の士業にも言えること)

しかし宅建試験は長年に渡って、受験者数や合格率を一定に保ってきましたし(過去の推移)、現状では不動産業界の需要も大きく減少しているとは言えません。利権関係から考えても急激に合格者を減らすなど考えにくいのも1つあります。

他の試験では難易度はどうなっていた?

他の資格試験の制度変更の際はどうだったか?資格試験によって変更の理由がそれぞれなので、単純に宅建士の場合と比較してもあまり意味はないかもしれませんが、他の資格の制度変更による難易度等の推移は以下の通りです。(改正初年度と前年度比)

行政書士試験改正の影響

合格者数合格率
平成12年改正1,489人→3,558人4.29%→8.01%
平成18年改正1,961人→3,385人2.62%→4.79%

 

公認会計士試験改正の影響

合格者数合格率
平成18年改正1,308人→3,108人8.5%→14.9%

 

不動産鑑定士試験改正の影響

合格者数合格率(単純乗算)
平成18年改正213人→94人2.2%→2.6%

 

基本情報技術者試験改正の影響

合格者数合格率
平成21年改正30,007人→45,955人22.0%→31.4%

 

他にも有名なもので、平成18年に司法試験の改正があり、新旧試験が並列で行われていました。しかし改正初年度では新旧の合格率が大きく開きがありすぎて参考にはなりません(2%程度→48%)。

その他細かい改正がなされた試験もありましたが、ほとんどの場合改正初年度は、合格者も合格率も上がり易しくなっていました。このことから宅地建物取引主任者資格試験から宅地建物取引士試験(宅建士試験)に変わったら、初年度は難易度が下がるのではないかとの予測もあります。

やはり初年度に難しくし過ぎて、受験生が寄り付かないということは避けたいでしょう。

どうなる宅建取引士

士業化に伴い、将来的には宅建士の人数を抑え、合格率を今より下げる(10%程度)のは、高い確率で起こることかと思います。少なくとも、宅建士をどんどん増やしたいとは考えていないでしょうし、上記の通り、現代日本で大きく不動産需要が増加するとは考えにくいですから。

しかし平成27年の初年度試験から合格率が下がる(難しくなる)とは、一概に決めつけられないかと思います。もしかすると他の試験のように、はじめは従来よりも簡単な試験になるかもしれませんよ。

いずれにせよ、舐めてかかるのはよくありません。難易度に関することは、H27年度試験の合格発表まで誰もわからないものです。多少難しくなる前提で学習するのが、絶対合格のためには必要かと思います。

このことに関してはまた新たな情報が入り次第、記載します。