平成26年度(2014年度)宅建試験は難しい!?【感想】

本試験を受験されたみなさま、本当にお疲れ様でした!実力を発揮できた方、そうでない方いらっしゃると思います。いずれにしても、試験勉強から解放され、試験が終わったことを実感しているかと思います。今回は、平成26年度宅建試験の感想を書いていきたいと思いますので、お付き合いください。

平成26年度 宅地建物取引主任者資格試験 管理人の感想

昨年度に引き続いて民法等から14問、宅建業法から20問、法令上の制限から8問、税・その他から8問が出題され、各科目の出題の内訳に変化はありませんでした。

内容的には、民法等が昨年と同等かそれ以上に難化したこと、個数問題が50問中7問出題されたことが特徴的でした。全体的な難易度としては昨年度と同じくらいであり、難易度が高かった年だといえます。

それでは、科目ごとに見ていきましょう。本年度の出題論点を一覧にまとめましたので、こちらもぜひご覧ください。

民法等

民法等は、昨年と同等かそれ以上に難しかったですね。過去問の知識で解ける問題が少ないこともあり、お手上げ状態になってしまった受験生も多かったと思います。ただ、それでも合格ラインの受験生としては、7点はほしいところです。

問1は3年連続で「民法条文問題」からの出題でした。このタイプの問題を苦手する受験生は多いので、正答率は低いのではないかと思います。

問5の「判決文問題」も連続で出題されていますが、こちらは内容は難しくなかったと思います。

問10の「相続」は、事例が複雑だったので得点しにくかったかもしれません。内縁の妻(E)に相続権がないこと、代襲相続の基礎知識、父のみを同じくする兄弟姉妹(B)の相続分が両親を同じくする兄弟姉妹(CD)の1/2であること、どれかひとつでも知識が曖昧だった方は正解するのが難しかったと思います。

民法等のなかでも、問11は特に難しかったですね。ケース1は、「建物の所有を目的として賃貸する場合 」なので借地借家法が適用され、ケース2は、「建物の所有を目的とせずに資材置場として賃貸する場合」なので、借地借家法適用外。つまり、民法の規定が適用されます。この視点で考えれば正答に辿りつけたかと思いますが、それでも難しい問題でした。

宅建業法

問題自体の難易度は、過去問知識で得点できる問題ばかりでやさしかったと思います。ただ、今年は組み合わせ問題が減り、個数問題が6問も出題されました(2問増)。この変化は昨年以上に正確な知識が問われていることを意味しますので、宅建業法全体としては、やや難化したといえるでしょう。合格ラインの受験生としては、15点ほしいところです。

法令上の制限

法令上の制限は、改正後初めて出題された肢(問19-4)もありますが、過去に繰り返し問われた問題や、基本知識から多く出題され、難易度としては、昨年よりやさしかったといえます。

たとえば、問21「農地法」の正解肢の肢3ですが、これは、当サイトでも解説している基本知識のみで正解できる問題でした。

これは管理人の感想ですが、民法等が難しかったため、民法等の失点を法令上の制限で取り返さなければならなかったと思います。そういう意味で、法令上の制限は、本年度の試験の合否を分ける科目だといえるでしょう。合格ラインの受験生としては、6点は欲しいです。

税・その他

税・その他は、例年どおりの難易度だといえます。「不動産取得税」、「登録免許税」は、予想通り出題され、問題としてもやや解きやすくなったと思います。免除科目については、過去問とテキストで基本的な学習ができていれば、あとは常識的な感覚で解けた問題ばかりだったと思います。合格ラインの受験生は5点は欲しいところでしょう。

問50の「建物」ですが、試験中、「モッ、モルタル!?こんなの知らないッ!」と声が出そうになってしまった方もいらっしゃると思います。知っていれば簡単な問題なのですが、さすがに知らないと答えられませんよね。モルタルは、水、セメント、および「砂」を練り混ぜて作る建築材料で、「砂利」ではありません。なので、2が最も不適当な肢となり、正解肢となります。

みんなが欲しかった宅建士の教科書

試験後は・・・?

とにかく、本試験おつかれさまでした。今はゆっくり休んでください。結果はどうあれ、勉強以外のことを、ゆっくり楽しんで下さい。といっても、合格後のことが気になって仕方がない方は、合格後の進路についても確認しておいてもいいでしょう。

合格後、登録するまでにいくらかかるの?