平成29年度宅地建物取引士試験 講評

今年は、まず、出題形式について、単純正誤問題が43問(前年42問)、組合せ問題が1問(前年2問)、個数問題が6問(前年6問)、出題されました。また、相続の計算問題が出題された(問9)のは新しい点ですが、条文問題(問4)や判決文問題(問3)も出題されるなど、前年と大きな変化はありませんでした。
他方、内容について、詳しくは各分野の記載に譲りますが、難易度が前年より若干上がりました。


合格点は、前年(35点)と同じかやや下がるのではないかと思われます。

民法等

全体として、基本的知識で正解できる問題でした。

多くの受験生が苦手とする個数問題の出題がなく、全14問が単純正誤でした。もっとも、相続があった場合の法定相続分額を計算する問題(問9)、不動産質権と抵当権(問10)、民法上の賃借権と借地借家法上の借地権(問11)を比較する問題といった、やや解きにくい問題も出題されました。


言い回しや事実関係等問題文を正確に把握して、知っている知識を選択肢の正誤の判断に結びつけることができれば、8点前後の得点が見込めると思われます。

法令上の制限

今年は、都市計画法・建築基準法から各2問、宅地造成等規制法・土地区画整理法・農地法から各1問、国土利用計画法とその他法令の総合問題が1問出題されました。難易度は農地法、都市計画法の2問は平易だったものの、残りの問題はミスを誘引するような記述がされており、記述内容も高難易度のものが多いように思われます。


ただし、依然として過去問対策は有効であったように思います。問18、問21は過去問をしっかりこなしていれば、正解肢を判断することは可能な問題でした。前述の平易だった問15~17とあわせて5点以上を取れたかが合格のポイントになることでしょう。

宅建業法

前年よりも難易度はやや上がったと思います。


宅建業法の個数問題は、今年は6問出題され、前年より1問増えました。基本的には難問ではありませんでしたが、数字等をしっかり記憶していなければ正解できない問題や、最近の法改正によって変わった点についての知識が必要な問題(問39・43)もありました。その他の問題は、全て単純正誤でした。組合せ問題は、前年は2問出題されましたが、今年は1問も出題されませんでした。


また、今年は、報酬額の計算を含む問題が出題(問26)されました。
以上より、15点くらいは得点しておきたいところです。

その他関連知識

問23~25は例年と比べて高難易度となっていました。特に所得税の問題は専門的な知識を要するものでした。ただし、問25は、過去問対策で十分正解できるものだったので、正答率は高くなると思われます。


問46以降の5問免除に該当する分野では、問47でミスを誘引するような記述がされていたものの、残りの問題は例年通り平易なものが多かったため、過去問等でしっかり対策を行い、5点を取れた方も多いと思われます。

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